マスターズ回顧。

今年のマスターズはマキロイの優勝で幕を閉じました。今年も素晴らしい大会になったと思います。

まずは我らが松山英樹の振り返りから。


初日の13番の不運。これが全てだったと私は思います。第3打のアプローチは素晴らしい一打でした。しかし完璧すぎた。不運にも打球はピンに当たり、跳ね返って池に落ちてしまいました。

3打は損したであろうアクシデントで、痛すぎました。せっかく順調だった流れも止まってしまいました。オーガスタの魔女が今年は微笑んでくれなかったのかもしれません。


2日目は巻き返しましたが、あまりにも2日目はショットの調子が良かった。そしてその割にはパットが入らず、もっと伸ばせる2日目でした。個人的には2日目にピークを持ってこざるを得ないようになってしまったのは初日のアクシデントのせいだと思いました。


3日目。2日目の反動か、ショットが良くない。パットはなかなかうまく行っていなかったのがそのままという印象。松山君らしからぬズルズルと落ちる展開で大たたき。優勝の可能性はなくなりました。


最終日。憑物が落ちたかのようにスコアを伸ばしました。ショットは2日目の方が良かった。この日はショットは気合が乗ってない力の抜けた感じ。90%をずっと打っている印象でした。

ただこの日はパットが良かった。松山君の構えを見た時に「いつもと違うな」と感じました。足の向きが変と言うか・・・そうすると解説でも右足を内側に締めていて、それがいい方に働いている、と言っていました。

松山君はやっぱり今の形のパターを使いたいはずなので、構えを変えて良くなったのは一番の収穫だったと思います。これが他の試合でもうまくいけば、一気に勝てるチャンスが広がる気がします。


終わってみれば21位とだいたいいつも通りの順位。そんな感じの4日間でした。ともあれ、お疲れさまでした。


優勝争いに目を向けると、マキロイとデシャンボー、そしてジャスティン・ローズの争いとなりました。

マキロイは今回よくメンタルをコントロールできていて、今年は勝ちそうだと思って見ていました。先週の記事で書いたように、戦前の予想通りとなってちょっと私予言者みたいでしたね(笑)

彼は生涯グランドスラムの達成にマスターズを残すのみで、マスターズだけ勝てていなかった。その状態が11年。本人も語ったように、ある種の「呪い」のように勝てませんでした。勝ちたい気持ちは誰よりも強かったかもしれません。


デシャンボーはLIVゴルフでプレーしているので近況は分かりませんでしたが、相変わらずの印象でした。彼もマスターズは勝ったことが無く、LIVにいるとそのうち出場資格が無くなってしまうので、彼も内心では滅茶苦茶勝ちたかったはず。

最終日はその思いが少し強かったのと、アイアンの調子が3日目から徐々に悪くなっていってしまったのが影響してうまくいきませんでした。


そしてローズは44歳。最年長のマスターズでの初優勝(最年長の優勝は二クラウスの46歳なのでちょっと微妙な記録だが)がかかる試合となりました。

過去2回2位があり、惜しくも勝てない。そんなプレーヤーです。ちなみにリオ五輪(2016年)での金メダリストです。44歳となるとゴルファーとしてはもうキャリアの終盤です。ラストチャンスでもおかしくない年齢。やはり是が非でも勝ちたかったでしょう。

初日のロケットスタートと最終日に猛チャージをかけて一気に優勝争いに入りました。ローズの場合はどうしても2日目3日目にうまく伸ばせないのが課題なのかもしれません。


そんな感じで3人をざっと説明しましたが、まあ、マスターズという偉大な大会を勝ちたいと思っていない人なんていないんです。それでも、3人とも並々ならぬ気持があったはずです。

その思いがドラマとなって戦いに表れる。今年のマスターズも感動的でしたね。マキロイの優勝の瞬間グリーンにうずくまってからのあの感じに、全てが表れていたと思います。


今年はハリケーンの影響でゴルフ場の状態も心配されましたが、木がかなり減っていつもと少し違うくらいで、あそこまでいつもの感じに修復されていて良かったと思います。

これからもマスターズがゴルファーの憧れとして素晴らしい試合であり続けることを願います。来年も楽しみに、そして来年こそは再び松山君が勝てることを祈って。

将棋じゃないほう。~吉森弘太郎の新宿囲碁教室~

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