浜松旅行記その2~話好きな浜松人~

ランチの店が見つからぬまま浜松城に辿り着いてしまった私。

まあ仕方がないので先に城を見て行くことにする。


浜松城自体は再建された城のため、見る限りこじんまりとしている。

建っている場所は小高い場所になっていて、駅からの道中も徐々に登っていっていたので意外と攻めるのは疲れそうである。

石垣は野面(のづら)積みで、比較的古い石垣だ。よく知らなかったのだが、家康が江戸に転封された後、浜松城には秀吉の配下、堀尾吉晴が城主になり、その吉晴が造った石垣らしい。

堀尾吉晴自体は信長の野望ファンなら一武将としてさすがに知っている。平均的な能力値で、留守番になりがちだが・・・元々は美濃の猟師で信長の稲葉山城攻めの際、秀吉の部隊を案内して獣道を越え、奇襲を成功させた立役者とも言われる(諸説あり)。


浜松城の中は1、2階が展示、3階は最上階で四方をよく見渡せる。この日は風が強かったが天気は良く、うまく見られた方であろう。

最上階ではガイドの女性が居て、話しかけてくれた。天気が良いと富士山も見えるらしい。まあ来る途中の新幹線で十分見たのでそれはどうでもいいが・・・

案内板のこれがここですか?みたいなことをいくつか質問して答えてくれたのでありがたかった。

すぐ近くに犀ヶ崖という崖があり、三方ヶ原の戦いの後追撃してきた武田軍に一矢報いた場所らしいが、上から見ると木々に覆われていて確かにここは防御に適している感じが見て取れた。

ただ正直家康の不名誉な敗戦を和らげるように誇張されている感もある気がしないでもないが・・・わざわざ犀ヶ崖資料館というのも作っていてその場所にあるらしい。

ともあれ、家康はどうやって武田軍の動きを見ていたのかとかを妄想しつつ景色を見たりして、楽しく過ごさせてもらった。


展示はそんなに貴重な史料は無かったが、浜松城の発展の歴史はしっかり知れて良い展示だった。

元々は引間城(ゲームでは曳馬城と表記するけども・・・?という疑問を抱くが一旦それは置いておく)という小さな城で今川家の朝比奈氏が治めていたが、家康が攻略した後城郭を拡大。

現在の土台を造るが天守はまだなく、堀尾吉晴が治めた時に天守ができたというのがおおまかな流れである。


売店には城にはおなじみの扇子が売っていなかった。珍しい・・・逆に短筒と言う名の輪ゴム鉄砲を売っていて、子供心をくすぐられる。まあさすがに買わないが。

そんなこんなで浜松城を後にして、案内パンフを読み返したりしているとあることに気づく。

実は、地下にも展示があったのだ!!!

井戸があるだけなのだが、完全に見落としてしまった。あぁ・・・今更また登る気にもなれない。

ドラクエで隠し階段にある井戸を見落とした時の気分だ。きっとドラクエならそこにはちいさなメダルが落ちているだろうに・・・(ドラクエシリーズ好きには分かるはず)


気を取り直して、飯屋を探す。なんとなく駅方向に違う道を通って戻りつつ探すと、路地に年季の入った飯屋の看板を発見。

そちらに向かうとお手頃でいい感じの定食メニューが書かれている。ただいかんせん店構えが古くて入るのには勇気がいる感じ。

まあしかしもう腹が減った。時間も13時半くらいでもう店が閉まっていく頃合いである。ここは潔く入店。


店内に入ると客は誰もいない。愛想の良い爺さんが店主をしている。カンパチの刺身定食を頼む。900円らしい。

この爺さんがよくしゃべる。やたら話しかけてすみませんと言いつつ話してくるので面白い。「遅くまでお仕事大変でしたねぇ」と言われてすぐ「観光です」と言えばよかったのだが、「いえいえ」くらいで済ませていると・・・

「炙りをちょっとサービスします」「小鉢もサービスします」とどんどんサービスが増え、「遅くまでお仕事頑張ってくださる方にはサービスしないと」などと話し始める。

(;一_一)

これはもう、観光とは言えない雰囲気だな・・・何の仕事してるか聞かれたらどうしよう?などと考えていたが幸いそれは聞かれず、杞憂に終わった。ふう。


定食が出来上がる。ご飯と味噌汁、普通の刺身に炙りが刺身の半分量くらい添えられ、かぼちゃの小鉢にきんぴらも。なかなかのボリュームである。

ご飯は釜で炊いてるのでおこげがあったりするかも、と言っていたが無かった。時間的に炊き立てではないので、炊き立てだったらもうちょっと美味しかったかな。でもまずくはない。

味噌汁はもやしが入っている。そういえば浜松餃子にはもやしが入っていると聞いたことがあるので、もやしをつかう地域なのかもしれない。でも味噌汁にもやしが入っていても正直そんな味はしない。

刺身は普通でうまかった。

きんぴらが味付けが良く、かなり色が黒めだがちょうど良い濃さでお気に入り。

かぼちゃは固いところ入ってる、と店主が言ってわざわざ取り替えたりしてくれた。まあふつうの煮付けで普通にうまい。


食べている間、店主がもう歳だけど家族にボケないように仕事続けろって言われて続けてるとか、マイナ保険証が良く分からないとか世間話をして、適当に相槌を打ちつつ食べる。

時折「おひとりでやられてるんですか?」なんて投げかけたりして相槌がうまくなったもんだと自分に感心しつつ食べ終わる。

なかなか悪くない食事だった。900円の食事としてはコスパ良いのではなかろうか。

店主の話はまあ、毎回話しかけられるのはきついがたまにはこういうのもいいだろう。


無事観光客なのがバレずに店を脱出して一段落。城も行ったし、とりあえずこの日の目標は達成したのでどうするかなぁ・・・?というところで次回に続く。

将棋じゃないほう。~吉森弘太郎の新宿囲碁教室~

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