こんばんは。最近お腹の調子は落ち着いてますが、風邪をひきました。体が弱い。
どうしたら強くなるんだろう。
そう、「どうしたら強くなるの?」とか、「何を勉強すれば強くなれますか?」というのは、この仕事をしていると最も聞かれることの一つです。そして大概プロの先生は、
「詰碁ですね」
と答えます。詰碁というのはまあ囲碁のパズルみたいなものです。先を読む力を鍛えるのに最適とされています。インストラクターでもこう答えている人は少なくありません。私もかつてはそう答えていた時期があります。
これはですね、正しいです。正しいですけどね、正直なところあまり良い答えではないと思っています。
皆さんは「どうしたら痩せますか?」と聞かれたら何と答えますか?
「やっぱ運動しないとじゃない?」ですか?そう言われた時、デブ(私)はどう思うか。「そんなことは分かってる。でも運動はしたくないし食う量も減らしたくないけど痩せたいんだよ」という身勝手極まりないことを思います。でもそう思う人は大多数でしょう。
つまり、この質問の正確な意図は、「どうしたら楽して痩せますか?」なのです。囲碁も然り、「どうしたら楽して強くなれますか?」と聞かれているのだと、ようやく気づけるようになりました。
「どうしたら楽して痩せますか?」「運動せえ」
「どうしたら楽して強くなれますか?」「詰碁せえ」
ずいぶん突き放したアドバイスだと思いませんか?少なくとも求められている答えではありません。ではどう答えればいいのか、それが問題なのです。
楽して痩せる方法がそうそう無いように、楽して強くなれる方法もそうそう無いからです。
ここで大事なのは、「なぜ詰碁なのか」ということです。これは詰碁を解くことが先を読む力、考える力をつけるからです。ならば。
詰碁に限らず、「考える力」をつける勉強をすれば良いのです。「手筋」や「ヨセ」の勉強も間違いなく「考える」ことが大事な分野で、詰碁にこだわることはありません。囲碁に限らず他のゲームをやってみてもいいかもしれません。
なので私は、
「なるべく好きなことを勉強しましょう」
と言っています。好きなことなんてないよって人は勉強が嫌いなだけです。私も勉強は嫌いですが、日本史は好きだったのでそれなりに勉強できました。消去法でいいので、まあこれなら・・・というのをやりましょう。
ただし、一点だけ注意。囲碁の勉強に「棋譜並べ」というのがあります。プロの打った碁の記録を碁盤に並べて石の流れを感じるというものです。これは、大半のアマチュアは
「考えずに並べるだけ」
になってしまいます。やるなとは言いませんが、経験上、強くなれずに悩んでいる方の大半は「考える力」の不足が原因です。
もし強くなれず行き詰っている方は、「棋譜並べ以外の碁の勉強」をやってみてはいかがでしょうか。
ちなみに、「勉強したくないけど強くなりたいんだよ」という方。「運動したくない、食べたい、でも痩せたい」と同義の発想でございます。
痩せるのはあきらめて楽しくご飯を食べましょう。もとい、楽しく囲碁を打ちましょう。
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