9歳の天才少女の登場。なかなかマスコミが求めるセンセーショナルなニュースでしたね。こんなに囲碁がニュースになるのはアルファ碁の時以来でしょうか。
以前囲碁について「競技」「娯楽」「教養」の面に分けてお話ししたことがありましたが、「競技」面でのスター候補が現れてくれました。嬉しいことです。
この久々の明るい話題が立ち消えにならないためには、大きく二つ重要なことがあります。
1.試合の成績
2.試合を見せる(魅せる)
1は言わずもがな、これからの公式戦の成績が重要なのは間違いありません。どんどん勝てば将棋の藤井君のように注目されても不思議ではないでしょう。
逆にフィギュアの本田真凛選手のように結果が伴わなければいずれ大衆は忘れてしまいます。こればかりは本人の努力に期待するよりありません。
問題は2です。これは棋戦の運営側がいかに仲邑さんの対局を見せる準備を整えるかということです。理想はやはりAbemaTVやニコニコ生放送のようなネット中継。
映像さえあればテレビのワイドショーやニュースにも、9歳の小さな女の子がおっさんたちをぶった切る姿が流れるわけですから、十分魅せられます。
ただしこれに関して大きく気になることが、また二つあります。
1.スポンサーである各棋戦の新聞社の意向
2.ネット中継態勢に対する準備、人手不足
1.は、各新聞社が新聞の囲碁欄で自社がスポンサーをしている棋戦の棋譜(対局を記録したものです)を選んで解説を載せています。読売なら棋聖戦、朝日は名人戦、といった具合です。
そして自社の囲碁欄に棋譜を使う場合、紙面に載せるまではその棋譜を公開しないというのがルールになっているのです。「大人の事情」というやつですね。
しかし頭でっかちにこのルールを守ろうとすると、ネットで中継するのがNGになる可能性があるわけです。これは大いにムードを盛り上げる足かせになります。その辺り新聞社、日本棋院が柔軟に対応してくれることを願います。
2.は、NHKの囲碁フォーカスでもネット中継等を担当する方が取り上げられていましたが、その際担当者が一人という紹介でした。
さすがに何人か手伝っている人はいるようですが、明らかに人手が足りないのではと思います。特に今回のような急な話題にはとても対応できないと思います。
この点は日本棋院が素早く対応すべき点だと感じます。
ちょっとマジメなお話しをしてしまいましたが、せっかくの話題なので大事にしたい、という思いの表れです。このくらいのことは日本棋院がちゃんと考えてくれていることを切に願います。
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