さて、前回に引き続き、ランク9位の棋士を紹介しましょう。
9位 佐田篤史
彼に関しては10位の下坂さんとは違い、特に思い入れは無いです(笑)だいぶ年下ですし。
それでも彼をランクインさせたのは、彼の碁のふわっとしたところが好きだからです。
AIがすっかり浸透した現代、若手はほぼAIかぶれの手を打つ中で、彼は一工夫を凝らして中央に関して独特のふんわりした感覚を持っています。
あまり知られていない感じもしますが、言わば「令和の武宮正樹」です。
武宮正樹は「宇宙流」で一世を風靡した独特の中央感覚で知られ、タイトルも獲得した超一流棋士です。アマチュアは中央が好きなので、人気棋士になりました。
そんなわけで佐田君も人気棋士になってほしいですね。人柄的にも最近の若い子には珍しくはっきり話すタイプなので、人気出てもおかしくないんですが。まあ、ビジュアル的に華が無いのかもなぁ・・・おっと失礼。
そんな彼のエピソードとしては、「棋戦優勝者選手権」というプロ棋戦で、ファン投票枠が1枠あったのですが、当時無名だった彼がなぜかファン投票1位に選ばれて出場したという事件がありました。
頑張って応援してもらったのでしょうが、世間的に揶揄されるのは容易に想像がつく。にも関わらずそれで出場しました。きっと彼にとってはメンタル面でも対局面でも貴重な経験を得られたのではないかな。
それからしばらくして、かなりの成績を上げるようになり、今やトップ棋士の一人です。もう一息でタイトルにも手が届くかというところまで来ています。
きっと並々ならぬ努力があったことでしょう。応援したい棋士の一人です。
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