7位 趙治勲
今回の紹介は治勲先生です。最近はすっかりお調子者解説でお馴染みですが、意外と碁のことに関してはちゃんとしたことをしゃべっています。
ま、今回はあくまでも碁の内容での選出です。
治勲先生の碁といえば地を稼ぐだけ稼いで、相手の模様に深々と入って荒らす。というのが代名詞ですが、私の棋風は治勲先生とは真逆と言ってもいいでしょう。初段くらいのころは中央大好き、武宮宇宙流まっしぐらだった私。
今でもあまり地を稼ぐ碁は打てません。さすがに若い頃よりは地を気にするようになったとは思いますが・・・
ではなぜ治勲先生がランクインして武宮先生はランクインしていないのか。タイトル獲得数の圧倒的な差があったり、武宮先生の代わりは9位で紹介した佐田篤史先生という側面もありますが、それとは別に大きな理由があります。
それは、治勲先生の碁の本質が、先ほど言った「地を稼いで中央はシノギ勝負」の代名詞ではなく、「気合の良さが常人より凄い碁」だからです。
普通の人なら地を稼がずに相手の模様を邪魔するところを、もう一手稼ぐ。この動作は、かなり自分に自信と気合が無ければできません。
一手遅れて相手の勢力圏に入るわけですから、自分の石が死ぬ恐怖がつきまといます。その恐怖に打ち克つ力といいましょうかね。
治勲先生も若い頃と比べるとそういう碁は減りましたが、代わりに戦いの時にそういう気合を出してる気がします。ここでそっち行くの!?みたいな。
それゆえに、最近はよく治勲先生の石は死にます。気合に読みがついて行かない感じなんでしょうかね。まあそれでも、「よくわからんけどここは行ったれ!」みたいな治勲先生の碁が好きです。
もちろん正確に読んで冷静に引き下がることができる碁の方が強いんでしょうけど・・・それじゃあ面白くないなぁ。と。
そんなわけでのランクインとなりました。まあこれからもお調子者おじさんとして頑張ってほしいものです(笑)
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