競技的に囲碁を考える。

先週、ゴルフでは全米オープンゴルフが行われてウッドランド選手が優勝しました。

全米オープン三連覇という偉業にあと一歩届かなかったケプカ選手。

優勝争いができなくても最後はきっちり魅せるタイガーウッズ。

トリプルボギーを出しても心折れずに立て直す松山英樹。

見どころ満載でした。

ただし松山以外の日本選手は例年ボロボロで、はっきりレベルの差が表れています。松山以外の日本の選手の中継が映るとつい、もっとスピースとかファウラーとか映してよと思ってしまいます。


ゴルフではそんな感じですが、囲碁はどうなんでしょうか。

今、日本のプロ棋士は中国、韓国の棋士に勝てません。

以前と比べ若手の碁に対する姿勢は非常に良く、勉強時間も遥かに昔より増えている。昔は囲碁より麻雀、競馬、みたいな棋士も多くいたものですが(笑)

それにも関わらず、勝てない状態が続いています。なぜでしょうか?


ゴルフの場合は、海外のコースの方がセッティングが難しく、そこでスコアを出すためには様々な技術の向上、難しいコースを乗り切る体力が求められます。日本のコースでぬるま湯につかっている選手は細かい技術と基礎体力の向上がおろそかになっていて、海外でスコアが出せません。


囲碁の場合、碁盤は万国共通ですから、やはり練習環境ということになるのかと思います。アマチュアが本気で強くなるためには、しっかりした先生について教わることが重要です。やはり自分より強い人に教わらなければなかなか強くはなれません。

プロの場合は自分より強い人が少ないので、強い人同士で研鑽を重ねることになりますが、やはり、より強い人が多い場所で修行するのが大事になります。


日本のプロ棋士の練習は、主に日本でのプロ同士の研究会です。これ、ゴルフで言うところの「日本のコースでぬるま湯につかっている状態」だと思うんです。

中国韓国の棋士に勝てないのですから、中国韓国で練習しなければそもそもダメなのではないでしょうか?


もちろん、そう考えて中国のリーグ戦に参加する若手プロもたくさんいます。しかしそれは留学的な一時的なもの。ゴルフでの「メジャーに出ては負けて帰ってくる日本選手」とほぼ一緒だと思うのです。

では、ズバリどうすれば良いのか。それは、

「日本人が中国や韓国でプロ棋士を目指す」あるいは、

「日本のプロ棋士の精鋭が中国や韓国を主戦場にして戦う」

ことだと思います。

海外生活になりますから当然簡単にはできないでしょう。少なくとも私がプロだったなら、のんびり日本でやります(笑)なので、自分の事は棚に上げますが、プロ棋士なら、厳しい世界に身を置く覚悟が要るでしょう。


最近の若手や新入段のプロ棋士は、口々に「世界で戦える棋士になりたい」と言っています。それならなんで世界を主戦場にしないで日本でチマチマやってるの?本気で世界で戦う覚悟はあるの?と言いたいのです。

私だったらのんびり日本でやると言いましたが、その代わり、もしプロになっても「とりあえず日本で生活できるくらい稼ぎたい」としか言いませんよ!(^^;)


天下の井山裕太でさえ、日本でライバルのいない状態で戦ったがゆえに世界であまり勝てずにピークを過ぎてしまった感じがあります。

今後本気で海外に身を置いて戦う棋士が出てくればぜひ応援したいですね。


しかし、そうやって考えるとやっぱり松山英樹はすごいなぁ・・・全英こそ勝ってくれ松山ぁぁぁぁ!!!!!

将棋じゃないほう。~吉森弘太郎の新宿囲碁教室~

2018年7月からスタートする囲碁教室の紹介や連絡をするページです。 後は好きなことを思いつくままに書いていければと思います。

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