若いころは牛が好きでした。小学校2年生の頃、当時、わが家は貧乏だったのですが、父の友人の家でしゃぶしゃぶをごちそうになる機会がありました。結構いい肉だったんです。
食べた瞬間、私の満腹中枢がピキッと壊れる音がしました。それからです、こんなにふっくらした体になるほど食べるようになったのは。
小学校の文集に「しゃぶしゃぶ」と題した作文を提出したほどです。
それからやっぱり牛肉が一番好き!という期間が長く続きました。
ここ最近、あまり牛肉に喜びを感じなくなりました。豚や鶏の方がおいしく感じます。もちろん牛肉もおいしく調理すればいいのですが、火の通し具合が難しい。だいたい固くなってしまいます。
私はステーキ店に行っても焼き加減はウェルダン(良く焼き)で頼みます。焼き肉店でたまに店員が焼いてくれるところがありますが、大抵赤いところが残っている焼き方で嫌な気分になります。
豚や鶏はよく焼いてもそれほど固くなりにくい(鶏むねは別)のが良いところ。今や完全に豚や鶏を好むようになりました。
囲碁の好みも変わってきました。昔は石を取って勝つのが好きでした。師匠が「取れるなら取って早く碁を終わらせた方がいいじゃないか」と言ったのがきっかけです。
最近は大局観で布石でリードして、そのまま戦わずに押し切る方が好きです。好みは変わるものですね。
焼き加減の話に戻りますが、レアを好む最近の風潮はいけません。
例えばノロウイルスは牡蠣の生食が原因の一つと言われています。
豚にはせん毛虫、鶏にはカンピロバクター(これは細菌)といった寄生虫やらがいてしっかり火を通さないと死にません。他にもたくさん寄生虫がいます。
牛は寄生虫がいないとか言われていた時期もありますが、今ではそうでもないようですし、牛の場合生で食べると食中毒o-157の危険が高いと言われています。
アバウトに説明しましたが、とにかく・・・
火を通せば全部解決します!
美味しいものを求めるのは勝手ですが、それで死ぬのはしょうもない。かの食通、北大路魯山人もタニシを食って寄生虫で死んだそうです。
どこかに火を通した方が確実に生よりうまい、と大衆が思えるお肉があればいいなと常々思っています。
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